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2010.06.07
第13回 遺言・相続問題 ≪その2≫【 遺言書作成のポイント 】

弁護士の澤田です。

前回のメルマガに登場した「遺言書」について少し詳しく見てみましょう。

遺言書には大きく分けて2種類あります。
「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」です。自筆証書遺言は、
その文字が表す通り、被相続人が自ら筆をとって書き記すものです。
自筆証書遺言を作成するにあたって、何か特別な書式の用紙が必要
になるのかといえば、そんなことはありません。

すべて自筆で作成されており、作成日付が入っていれば、
レポート用紙でも構いません。とくに法律で決められている訳
ではありませんが、「この書面は、故人が遺言書として書き記したものだ」
と分かるように、最初に「遺言書」と書き記しておくようにしましょう。

その他、自筆遺言を作成する際のポイントをいくつかご紹介します。
残された遺産を誰に託すかは、被相続人の自由です。
親族のほかにも遺産を託したい方がいらっしゃるのなら、
その方の名前だけでなく、住所などもきちんと記載しておきましょう。

それは、遺産を相続する方が誰なのかをきちんと
特定する必要があるからです。そして、遺言書を作成した日の
「日付」も重要になります。その理由は、遺言書は最も新しいものが
効力を持つからです。したがって、挨拶文などでよく見る
「○月吉日」といった書き方はできません。

そして、最後のポイントは自らの名前と印鑑の押印です。
誰の遺言書なのかが分かるようにと記名しておくのは当然ですし、
そこに印鑑を押印することも、他の重要書類と同じです。
印鑑は100円ショップなどでも販売されている、三文判でも構いません。

ただし、どこででも手に入るような印鑑を使用した場合、
何らかのトラブルが発生した際に「この遺言は偽造ではないか?」
といった疑いをかけられる可能性も否定できません。
できるだけ、しっかりした印鑑を使うようにしてください。

遺言書の書き方とは異なりますが、もう一つ、大切なことを
お伝えしておきます。遺言書を作成しても、その遺言書が誰の目にも
触れないようでは、作成した意味がまったくありません。
遺言書を作成したら、そのことを信頼できる誰かに伝えておくとか、
遺言書をどこにしまったかを、ご家族に伝えておくなどしておきましょう。

書店などでは「自筆遺言証書の書き方」といったような書籍を
目にすることもできると思います。それらの本を熟読し、
下書きを何度もしながら、自分の思いを確実に伝える自筆遺言証書を
作成するようにしてください。ただし、記載の方法に間違いがあった場合、
法的に無効となりますから十分な注意が必要です。

自分でしっかりとした内容の遺言書を書く自信がない場合や、
法律で確実に認められる正しい遺言書を作成しておきたいという方には、
公正証書遺言をオススメします。公正証書遺言は、公証役場の公証人が、
被相続人に代わって遺言書を作成するものです。
プロが作成してくれる遺言書ですから、記載内容に間違いもありませんし、
偽造を疑われるようなこともありませんから、非常に安心です。

遺言書の作成は、残された家族のためになるものです。
銀行の口座は、その口座の持ち主が亡くなった時点で凍結され、
お金を引き出したりすることができなります。
もしもそこからお金を引き出そうとするならば、
いろいろと複雑な手続きを行わない限り不可能です。

ところが、遺言書の中に「遺言執行者を妻の○○にする」
と一言でも書き込んでおけば、複雑な手続きを必要とせず、
遺言執行者である○○さんが簡単にお金を引き出すこともできます。
ちなみに、不動産登記などもできるようになるので、とても便利です。

次回も、暮らしに役立つ身近な法律の話題をお届けします。

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