今回のテーマ
借金問題の解決方法
リボ払い、アプリの後払い決済、ネット申し込みのカードなど、手軽にお金を借りられる時代だからこそ、気づかないうちに借金が膨らんでしまう方も少なくありません。
今回は民事再生の仕組みやメリット、住宅ローンを守るための特則、そして弁護士に依頼する際の費用や支払い方法まで、実務に基づいて具体的に解説します。
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今週は、借金問題についての相談ですね。
50代の男性の方から相談があったと聞きました。 -
澤田弁護士 昨年度から投資資金として大手消費者金融から借入を180万円し、その他リボ払いを含めると総額240万円に膨れ上がりました。
債務整理を検討しなければいけない状況になったと思い連絡させていただきました。
年収500万あるので再生なのかなと思っているが、別の方法もあれば聞きたい。
個人再生での費用がいくらかかるのかお伺いしたいです。
・・・といったものでした。 -
澤田弁護士 更に話を聞いてみると
・借入4社
・消費者金融 180万円
・ネットで申し込んだカード 30万円
・アプリ後払い決済(iPhoneの機種代) 19万円
・クレジットカード 10万円
といった内訳でした。
アプリ後払い決済は、メアドと携帯電話番号だけで簡単にものが買え、分割払いも可能。
現在はネットでカードを申し込んだり、アプリで後払いで物が買えたりなど、簡単にお金が借りられてしまう仕組みがあり、あっという間に年収の半額を超えるような借金ができてしまいます。 -
気軽に申し込めるのは便利ですが、非常に危険でもありますよね。
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澤田弁護士 このご相談者の方は「民事再生」と希望されているのですが、民事再生の場合、ざっくりいいますと債務総額の5分の1または100万円(いずれか大きい金額)を3年で分割して返済すれば残りは免除になります。
例)300万円なら100万円、600万円なら120万円、1000万円なら200万円。
この方は240万円なので最低弁済額100万円を3年で分割して返す形となります。
月々3万円余りを3年間で返済する計算となります。 -
民事再生にはどのようなメリットがあるんでしょうか?
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澤田弁護士 借り入れの原因について問題視されず、債権者が再生計画に反対しなければ認められるという点です。
また、債権者が再生計画に反対したとしても、給与所得者再生という方法で、可処分所得の2年分を弁済額として定める方法もあります。
この場合は債権者が反対しても認められるのですが、具体的な計算方法については、扶養家族や社会保険の負担、居住地域などいろいろな要素を考慮して計算する必要がありますので、専門に取り扱っている弁護士に相談すべきです。 -
既に住宅ローンがあるという場合はどうなるのでしょうか?
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澤田弁護士 民事再生については、住宅ローンについて別枠にできる住宅ローン特則つきという方法も可能です。
法的な整理ですので、債権者については一律に債権カットの対象としなければいけないのですが、住宅ローンを債権カットの対象とすれば、担保が実行されて住宅を手放す必要があります。
しかし、住宅ローンだけは別枠でそのまま支払い続けることが認められ、住宅ローン以外の借金をカットの対象とすることができます。 -
そのような方法が用意されているんですね。
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澤田弁護士 民事再生の取り扱いについては、弁護士の中でも特に専門的な知識や経験が必要となります。
安心してご依頼いただける弁護士事務所を選ぶことが大切です。
みおは、この分野に精通していますので安心してご依頼いただけます。 -
やっぱりみおに相談ですね!
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澤田弁護士 民事再生の弁護士費用について、実費や消費税なども含めると40万円から50万円程度になると思いますが、具体的な状況によって異なるので、まずはご相談にお越しいただきたいと思います。
弁護士費用については分割払いも対応しています。
ご依頼いただいた時点で債権者に対する返済をストップできますので、資料を集めたり申立ての準備をしている間に、弁護士費用を積み立てていただくという方法で対応しています。
みおのまとめ
特に、リボ払いやアプリ後払い決済など、手軽に利用できる仕組みが原因で借金が膨らんでしまうケースは少なくありません。
民事再生の大きな特徴は、借入の理由を問われずに利用できること、そして住宅ローン特則を活用すれば自宅を守りながら借金を整理できることです。
ただし、手続きには複雑な計算や専門知識が必要となるため、信頼できる弁護士への相談が不可欠です。
借金問題を一人で抱え込まず、まずは「みお綜合法律事務所」にご相談いただければと思います。