今回のテーマ
B型肝炎給付金請求について
B型肝炎ウイルスの感染は、かつて集団予防接種などで注射器が使い回されていたことが原因とされています。
感染に気づかず過ごしていた方の中には、後に慢性肝炎や肝硬変を発症し、給付金の対象となる可能性がある方も少なくありません。
給付金は最大で3,600万円にのぼる場合もあり、該当するかどうかを確認することが重要です。
今回は、B型肝炎給付金請求の対象となる方や、検査の受け方、親子で対象となるケースについてご紹介します。
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澤田弁護士 今日は「B型肝炎給付金請求」についてお話しします。
請求の期限は令和9年3月31日までです。
昭和16年7月2日以降に生まれた方で、B型肝炎のキャリアといわれた方は、国に対して50万円から最大3,600万円の給付金を請求できる可能性があります。 -
詳しく教えていただけますか?
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澤田弁護士 無症候性キャリアの方は50万円、慢性肝炎を発症してから20年以内の方は1,250万円、軽度の肝硬変の方は2,500万円、重度の肝硬変・肝がん・または亡くなられた方は3,600万円となります。
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そもそも、どのような方が対象になるのでしょうか?
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澤田弁護士 集団予防接種の際に注射器が使い回しされていたことで感染した一次感染者、そして母子感染や父子感染による二次感染者が対象となります。
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感染しているかどうかは、どのように確認すればいいですか?
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澤田弁護士 一般の健康診断では検査項目に含まれていないことが多いので、自治体で無料で受けられる「肝炎ウイルス検診」を受けてみてください。
また、妊娠時の抗原検査や献血時の抗原・抗体検査でも確認されています。
入院などの経験がある場合も、すでに検査されていることがあります。 -
キャリアと指摘された方はどうすればいいのでしょうか?
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澤田弁護士 まず、母子感染かどうかを確認し、お母さまが感染しているかを調べてください。
お母さまが昭和16年7月2日以降の生まれであれば、お母さまも給付金の対象となる可能性があります。
昭和40〜50年代生まれの方でキャリアの場合、お母さま・ご本人・ごきょうだい全員が対象になるケースもあります。 -
なるほど。まずはみお綜合法律事務所に相談ですね!
みおのまとめ
感染に気づかず過ごしているケースも多く、自治体の無料検診で確認できる場合もあります。
母子感染の場合には、親子そろって給付金の対象になることもあります。
請求には期限があり、令和9年3月31日までに行う必要がありますので、「自分も対象かもしれない」と感じた方は、早めに確認することをおすすめします。