今回のテーマ
借金の消滅時効について
「昔借りたお金の督促状が、忘れた頃に突然届いた…」。そんな経験はありませんか?
長年放置していた借金には、法外な遅延損害金が上乗せされ、請求額を見てパニックになってしまう方も少なくありません。
「もう何年も前のことだから時効じゃないの?」と思うかもしれませんが、実は借金の時効は、ただ時間が経てば自動的に消えるものではないのです。
今回は、借金の「消滅時効」の仕組みと、時効を成立させるための正しい手続きについて紹介します。
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澤田弁護士 今日は「時効」のお話をします。
例えば、「昔借りたお金を長年放置していたら、ある日突然高額請求が来た」。
そんなケース、ありますよね。
今日はこういった時の対処法をお伝えします。 -
なるほど、少し身近でドキッとする話ですね。
では、まず債権回収の仕組みについて教えてください。 -
澤田弁護士 融機関が貸したお金は、回収が難しくなると債権回収会社に譲渡されることがあります。
譲渡後は回収会社が督促を行います。 -
督促が来ると不安になりますね。しかも滞納するとその利率も高そうですし…。
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澤田弁護士 「遅延損害金」というのですが、利率に基づいて加算され、長期間放置すると元本に上乗せされて総額が大きくなるため、放置は金額を膨らませる原因になります。
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そして、今日のテーマが「時効」ということですが、時効って放っておけば自動で消えるイメージがあるんですが?
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澤田弁護士 重要なのは、「消滅時効は一定期間で権利が消える制度ですが、自動で成立するとは限らない」という点です。
貸金債務などは一般に一定の期間で時効にかかりますが、部分返済や「払います」との約束をすると時効が止まることがあります。 -
つまり、知らずに少しでも払ってしまうと時効が成立しなくなるんですね。
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澤田弁護士 その通りです。 時効の起算点や期間は、債権の種類や法改正の影響で変わることがあるため、注意が必要です。
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時効が成立しても、何か手続きが必要なんですか。
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澤田弁護士 時効を主張するには「援用(えんよう)」が必要です。 援用とは、時効が成立していることを相手に明確に伝えて、権利の行使を拒否する手続きです。一般的には内容証明郵便で通知することが多いです。
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援用しないとどうなりますか。
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澤田弁護士 援用しないままだと督促は続き、最終的に裁判になれば、裁判所が時効の成立をどう判断するか次第で時効が認められないリスクもあります。 さらに、時効完成前に裁判を起こされると時効が中断する点にも注意が必要です。
ちなみに、過払い金の請求権は、完済後に原則として10年で時効になります。 完済している取引がある方は、過払い金の可能性を早めに確認することをおすすめします。
みおのまとめ
重要なポイントは、「時効は自動的には成立しない」ということです。
もし、昔の借金の督促が届いた際、慌てて相手に連絡をして「少し待ってください」「千円だけ払います」などと言ってしまうと、その時点で「借金があることを認めた」ことになり、時効がリセットされてしまう恐れがあります。
時効を成立させるには、内容証明郵便などで「時効の援用」を相手に通知する必要があります。
また、完済した借金の「過払い金」にも10年という時効があります。
ご自身で判断して対応してしまう前に、まずはみお綜合法律事務所へご相談ください。正しい知識と手続きで解決をサポートします。