今回のテーマ
離婚後の共同親権
離婚を考えたとき、一番に頭をよぎるのはお子さまのことではないでしょうか。
「親権はどちらが持つのか」「離れて暮らす親と会えなくなるのでは」といった不安は尽きません。
そんな中、民法改正により「離婚後の共同親権」が導入されることになりました。
「共同親権なら、離婚後も両親で育てられるから安心」と思うかもしれませんが、実は慎重な取り決めが必要です。
今回は、来年から変わる「離婚後の共同親権」の仕組みと、注意すべきポイントについて紹介します。
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澤田弁護士 離婚後の共同親権についてお話しします。 というのも、離婚後の共同親権についての法律が来年の5月までに変わるからです。
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どのように変わるんですか?
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澤田弁護士 これまでは、離婚する際に18歳未満の未成年の子供がいる場合には、父か母のどちらが親権者になるかを決める必要がありました(単独親権)。
ですが、法律の改正によって、共同親権も選べるようになりました。 -
澤田弁護士 なお、離婚した後に共同親権となっても、どちらの親と一緒に住んで日常的に世話をしてもらうのか(監護権)は決める必要があります。
共同親権を選択すると、進学の問題やどこに住むかなどを単独で決めることができません。
そのため、話し合いがつかないと、家庭裁判所に調停や審判を求めることになります。
また、共同親権を選択した場合は、両親は離婚後も子供のことについて相互に密接に連絡を取る必要がありますし、共同親権にしても、単独でできることを別に定めることもできます。 -
では、問題になる場面もありますか?
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澤田弁護士 例えば
・進学先をどうするか意見が合わなかった時、受験が迫っているのに決まらない・・・
・連れ子で再婚した場合、養子縁組をする際に、これまでは親権を持たない親の同意は不要だったが、同意が必要になる
といったことです。
また、親権の問題と、面会交流や養育費の問題は別問題です。
親権がないからといって養育費を払わなくてもいいわけではないし、子供と会えなくなるわけでもありません。 -
子供の利益を最優先にするためにも、そういった話し合いは慎重になってもいいかもしれませんね。
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澤田弁護士 ただ、共同親権が選択できるようになりますが、どのような問題が発生するのか、法曹界は戦々恐々としています。
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実際に施行してみないとわからないこともありますが、やはり一番大切なのは子供の利益をどのように守れるかですよね。
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澤田弁護士 共同親権を選択した場合には、子供のことを巡って、両親が離婚後も協力する必要があるので、どのようにしてやり取りを続けるのか、共同親権の内容(単独でできることや意見が分かれた場合の対応など)を事前に決めるなど、弁護士に相談してきちんと決めておかないと大変なことになります。
みおのまとめ
これまでの「単独親権」に加え、離婚後も父母双方が親権を持つ「共同親権」が選べるようになりますが、進学や転居などの重要事項を単独で決められなくなるなど、新たな課題も予想されます。
「子供の利益」を最優先にするためには、離婚後のルール作りや、意見が対立した際の解決方法を事前にしっかりと話し合っておくことが不可欠です。
特に制度開始直後は混乱も予想されるため、専門家のサポートを受けることを強くおすすめします。
みお綜合法律事務所では、離婚問題や親権、養育費に関するご相談を数多く承っております。
お子さまの未来を守るためにも、まずは一度ご相談ください。