不動産の共有は要注意 - みお綜合法律事務所
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今回のテーマ

不動産の共有は要注意

人生の終盤で直面する住まいの問題。
特に子供との同居を考えて不動産を共有するケースでは、様々なリスクが潜んでいます。
資金面での準備不足や、将来の人間関係の変化により、思わぬ困難に直面することも。
今回は、不動産の共有に関する注意点について紹介します。

  • 澤田弁護士
    澤田弁護士

    2024年10月24日・31日号の週刊誌「女性セブン」の取材を受けて、「私はここで失敗した!人生最後の準備」という記事の中で実例を紹介しました。
    終活で失敗する例として、子供と一緒に暮らすために家を建てたりリフォームしたりするのにお金を使ってしまい、いざというときに手元にお金がないというケースがあります。
    今日は不動産の共有は要注意!ということでお話ししたいと思います。

  • 男性

    ぜひお願いします!

  • 澤田弁護士
    澤田弁護士

    老後を一緒に暮らすために、所有土地の上に子供所帯と一緒に住む家を建てるとか、住宅ローンの頭金になけなしの預金をほとんど出してあげたとか、一緒に暮らすために家をリフォームするのに多額のお金を使ってしまうとかして、預貯金がほとんどない状態になると、その後が危険なんです。

  • 男性

    どういうリスクが考えられるのでしょうか?

  • 澤田弁護士
    澤田弁護士

    息子や娘だけならそんなに深刻なことにはなりませんが、息子の嫁や娘の夫など配偶者と折り合いが悪くなり、一つ屋根に住むのがつらいとか、こちらが弱ってしまっても世話もしてもらえないとかいう状況になって、別居するために引っ越そうと思ってもお金がほとんどないとか、不動産が共有所有になっているため、簡単には処分できないとか、いろいろと困った状況になってしまいます。

  • 男性

    なるほど、これでは身動きができませんね。

  • 澤田弁護士
    澤田弁護士

    親族間の共有不動産の処分に関するご相談もたくさんあります。
    結局はまともな値段で売ることはできず、買い取り業者に安く売る例もあります。
    こういった親族間の共有物件を買い取る業者もあります。

  • 澤田弁護士
    澤田弁護士

    共有持ち分を買い取った業者は、残った共有所有者に持分を買い取るように交渉したり、逆に共有所有者の持分の買取を持ちかけて、不動産全部の持分を取得して売却したり、あるいは、最終的には裁判所に共有物分割訴訟を提起して競売して建物を売却したりして資金を回収することになります。

  • 男性

    あの手この手で迫ってくるんですね。

  • 澤田弁護士
    澤田弁護士

    不動産を共有する場面とは
    ・親の土地に子供が建物を建てる際に親が資金を援助する
    ・夫婦で不動産を購入する際に、頭金を出したり、住宅ローンを組む際に共有にする
    ・相続の際にとりあえず共有にしておく
    などになります。
    ややこしいことにならないように、親族間で不動産を共有にするときには将来のことも考えて慎重にしましょう。

みおのまとめ

不動産の共有は、家族との良好な関係を前提に決断されることが多いものの、将来的に様々な問題を引き起こす可能性があります。
特に老後の生活設計において、預貯金を使い切ってしまうことや、不動産の処分が制限されることは、大きなリスクとなり得ます。
子供との同居や不動産の共有を検討される際は、将来起こりうる状況を冷静に見据え、慎重に判断することが重要です。
こうした重要な決断の際は、法的な観点からの専門的なアドバイスが必要です。
みお総合法律事務所では、不動産の共有に関する様々なご相談に対応しております。